涙は止まらず…2
疲れたと言い出すようになってまもなく、ある夜、夫が、「俺、痩せたなあ」と言いました。
「何キロぐらい?」と聞くと、「四キロぐらい」と言います。
「歯が悪いのに放っておいたからじゃない?」と私は言い、夫は「忙しくてなかなか歯医者へいけない」とまた溜め息をつきました。
六月に入って、夫はひどい夏風邪をひきました。
夫にとって初めてのひどい風邪でした。
健康には自信があったのに……。
会社を休んで検査を受けるよう、夫に強く勧めたのですが、夫は、「休まないでくれと言われているんだ」と言いました。
七月、八月と、この夏は三度も風邪をひきました。
私はだんだん、これはたんなる風邪だろうか、と心配になってきました。
体重の減り方がひどいようだし、咳も止まりません。
「すぐに精密検査を受けて」。
私があまりにやかましく言うので、口論になりかけたこともありました。
そして、八月下旬、やっと重い腰を上げ、会社の近くにあるN医院に出向いたのです。
会社から二日休みをもらい、N医院から紹介されたセントラル病院で、健康診断をしてもらいました。
でも、その後忙しく、検査の結果を聞きにいけたのは十月でした。
忙しい男の人というのはえてして自分の健康を省みることなんかなさそうですね。